外国人客の絶賛と不満 米大型客船が高知新港に寄港

高知県は外国人観光客に魅力的?それとも…。20日に高知新港に寄港したアメリカの大型客船「クリスタル・シンフォニー」(5万1044トン)の乗客からは、高知観光についてさまざまな声が聞かれた。「カツオのたたきがおいしい」と食を絶賛する人がいた一方で、「観光地に英語表記が少ない」などの不満派も。訪日外国人の受け入れへ、課題も見え隠れした。 



 約900人の乗客のほとんどが高知観光に繰り出した。あいにくの天候だったこともあり、高知市中心部では乗客の足はアーケード街周辺に集中。ひろめ市場では、昼食をとる外国人の姿があちこちで見られた。 


 旅行情報サイトで見てカツオのたたきを食べに来たというラティフ・サリーさん(34)=マレーシア=は「香りが良くておいしい。帰国したら友人にも薦めたい」。オーストラリア人女性は「本物の日本食を食べたかった。高知の魚はファンタスティック!ゆずジュースも最高」と顔をほころばせた。 


 一方で不満の声もぼつぼつ。オーストラリアから来たデービット・リンキーさん(51)は「インターネットで高知のことを調べたが情報が少なかった。高知城に行っても城主が誰だったかなどの英語表記が見つけられない。高知をもっと詳しく知りたかったのに…」。 


 アメリカ人女性(67)は「両替の場所がどこにあるか分からない。お金はあるのに使えないなんて。買い物は(次の寄港地の)大阪や東京でします」と船に戻っていた。 


 高知県と高知市、中心商店街では今回の寄港に合わせ、臨時観光案内所を設置するなど“高知流のおもてなし”を準備してきた。乗客からは「ボランティアの高校生が何度も道案内で助けてくれた。こんな場所は他にはない」「書道体験が楽しかった」などと評価の声も聞かれた。 


 少子高齢化や人口減が進み国内消費が縮小する中、地域経済の活性化につながる訪日外国人の誘致は「インバウンド」と呼ばれ全国的に注目されている。高知県おもてなし課の永野英志課長は「反省点を検証しながら受け入れ態勢を考えていきたい。高知のおもてなしを高めるため、一歩一歩やるしかない」と話していた。


出展:高知新聞

http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=336701&nwIW=1&nwVt=knd

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