訪日外国人激増「爆買い」ラッシュの関空 保安検査場を拡充し、仮眠所も整備 リムジンバスは終夜運行へ

新関西国際空港会社は12日、関西国際空港の今夏の繁忙期に向け、国際線の保安検査場拡充や、仮眠・休憩スペースの整備などに乗り出すと発表した。7月をめどに完成させる予定。また、平成6年の開港以来初めてとなるリムジンバスの24時間運行にも、学校の夏休み時期の実施を目指して取り組む。“爆買い”に象徴される訪日外国人客の急増が背景にある。


 同社によると、出国時の混雑が目立つ国際線保安検査場では、現在第1ターミナルビルの南北各7カ所あるブースを各1カ所増設。さらにファースト、ビジネスクラス旅客や身障者など優先搭乗客のためのファーストレーンも各1カ所、開港以来初めて設置する。


 増加傾向の深夜早朝便対応では、ホテルなどの複合施設・エアロプラザの空きスペース約550平方メートルを仮設の仮眠・休憩スペースとして整備。椅子200席、コインシャワー5台を置く。


 ほかにも第1ターミナルビルの国際線出発ロビーに、混雑対応の専門職員「エリアマネージャー」を配置し、到着ロビーの案内カウンターを24時間有人化。入国審査場のファーストレーン設置や警備、清掃の強化なども打ち出した。いずれも今年7月を目指して整備する。


 さらに、これまで午前1時45分の最終便後、午前5時の始発まで便がなかった大阪・梅田行きのリムジンバスも、夏休み時期をめどに午前1時以降、毎時0分発にダイヤ変更するよう運営会社に要請。開港から20年を経て本格的な24時間空港への一歩を踏み出す。


関空では円安やLCC(格安航空会社)の相次ぐ就航などで訪日外国人利用客が急増。新関空会社では昨年10月以降、出入国審査場の自動化ゲート増設、QRコード利用の多言語案内表示を導入するなど、対応を進めてきた。


 同社発表の運営概況(速報値)では、昨年度の関空国際線の旅客数は前年度比12%増の約1352万人で過去最高を記録。うち外国人旅客数は同41%増の699万人で、開港以来、年度で初めて日本人(630万人)を上回り、今年2月の中華圏の旧正月「春節」休暇時期や花見シーズンでも混雑が目立ち、同社は「対応の加速が求められていた」という。



出展:産経WEST

http://www.sankei.com/west/news/150512/wst1505120067-n2.html

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