訪問希望先福島が東北トップ アジア8カ国・地域の外国人旅行調査

アジア8カ国・地域の海外旅行経験者は3人に1人が福島を知っており、東北の訪問希望先のトップだった。日本への旅行で不安材料だった東京電力福島第一原発事故による放射線の心配は年々減少しており、日本政策投資銀行東北支店は「福島にはもっと訪日外国人を取り込む要素がある」と分析している。


 調査は同行が昨年7月に韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシアの海外旅行経験者計4111人を対象にインターネットで実施した。東北の都市の選択肢は青森、岩手・平泉、仙台・松島、福島とした。
 主要都市の認知度と訪問意欲は【グラフ】の通り。福島は認知度が31・9%と東北で最も高く、訪問意欲も4・9%と青森と並んでトップだった。ただ、東京や大阪などの大都市と比べると大きな開きがある。


 日本旅行の不安材料として「放射能の安全性に関する情報が分からない」は27・0%と、前々回(平成25年)調査の32・7%より減少。「放射能による健康被害が心配」も前々回の43・2%から36・1%に減った。一方、「公共交通機関の利用方法やネットワークが分からない」「言葉が通じるか不安」は増加傾向にある。


 東北訪問経験者が宿泊施設に求めるのは広い温浴施設(露天風呂など)、地元の料理や酒などの充実だった。不満に感じたのは買い物場所の少なさ、クレジットカードの利用しやすさ、免税制度の使いやすさなど。


 東日本大震災と原発事故から間もなく5年となる。東北支店の仲倉修企画調査課長は「行きたい日本の観光イメージは桜、雪景色、紅葉が上向き。福島には資源がある」とした上で、「外国人の意見を踏まえ『福島を知っている』を『福島に行きたい』に変える工夫が大切」と話している。

 

出典:福島民報

https://www.minpo.jp/news/detail/2016020428579

 

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