「日本遺産」新たに21件認定=日本酒など、今年で最後―文化庁

16:10配信

文化庁は19日、地域の有形・無形文化財をストーリーとしてまとめ、観光振興につなげる「日本遺産」に、日本酒をテーマにした「『伊丹諸白』と『灘の生一本』」(兵庫県)など22都道府県の21件を認定した。東京都からは「霊気満山 高尾山」が初めて認定され、2015年の開始以降、全都道府県の104件となった。

 

 当初から20年までに100件程度の認定を目指しており、新規募集は当面の間行わない。これまで認定された地域の取り組みに温度差があるといい、今後は全体の底上げを図るという。

 

 日本酒のストーリーは、国の重要文化財に指定されている「旧岡田家住宅・酒蔵」(伊丹市)などで構成。「インバウンド(訪日外国人旅行者)に訴求力のあるテーマ」と評価された。

 

 

他に認定されたのは、「“奥南部”漆物語」(岩手県)、「究極の雪国とおかまち」(新潟県)、「日本初『旅ブーム』を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅」(静岡県)、「砂糖文化を広めた長崎街道」(長崎、福岡、佐賀各県)など。 

 

 ◇認定された日本遺産

 

 新たに日本遺産に認定された21件は次の通り(かっこ内は所在地)。

 

 「鮭の聖地」の物語 根室海峡一万年の道程(北海道)▽“奥南部”漆物語 安比川流域に受け継がれる伝統技術(岩手)▽日本ワイン140年史 国産ブドウで醸造する和文化の結晶(茨城、山梨)▽かさましこ 兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”(栃木、茨城)▽霊気満山 高尾山 人々の祈りが紡ぐ桑都物語(東京)▽究極の雪国とおかまち 真説!豪雪地ものがたり(新潟)▽海を越えた鉄道 世界へつながる 鉄路のキセキ(福井、滋賀)▽甲州の匠の源流・御嶽昇仙峡 水晶の鼓動が導いた信仰と技、そして先進技術へ(山梨)▽月の都 千曲 姨捨の棚田がつくる摩訶不思議な月景色「田毎の月」(長野)▽レイラインがつなぐ「太陽と大地の聖地」 龍と生きるまち 信州上田・塩田平(長野)▽日本初「旅ブーム」を起こした弥次さん喜多さん、駿州の旅 滑稽本と浮世絵が描く東海道旅のガイドブック(道中記)(静岡)▽京都と大津を繋ぐ希望の水路 琵琶湖疏水 舟に乗り、歩いて触れる明治のひととき(京都、滋賀)▽女性とともに今に息づく女人高野 時を超え、時に合わせて見守り続ける癒しの聖地(大阪、奈良、和歌山)▽「伊丹諸白」と「灘の生一本」 下り酒が生んだ銘醸地、伊丹と灘五郷(兵庫)▽もう、すべらせない!! 龍田古道の心臓部「亀の瀬」を越えてゆけ(奈良、大阪)▽「葛城修験」 里人とともに守り伝える修験道はじまりの地(和歌山、大阪、奈良)▽中世日本の傑作 益田を味わう 地方の時代に輝き再び(島根)▽石見の火山が伝える悠久の歴史 “縄文の森”“銀の山”と出逢える旅へ(島根)▽「ジャパンレッド」発祥の地 弁柄と銅の町・備中吹屋(岡山)▽砂糖文化を広めた長崎街道 シュガーロード(長崎、福岡、佐賀)▽八代を創造した石工たちの軌跡 石工の郷に息づく石造りのレガシー(熊本)

 

 

出典:乗りものニュース

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