県内スキー場、訪日客向け戦略強化 外国人スタッフ増員

豊富な積雪を追い風に好調な滑り出しとなった県内スキー場は今季、増加する訪日外国人客に照準を合わせた戦略を強化している。外国人スタッフ増員やプロモーションビデオ(PV)作成などあの手この手で誘客。国内ではスキー離れが指摘されて久しいが、2018年に韓国、22年に中国で冬季五輪が連続開催されるアジアなどを舞台に、熱い誘客合戦を繰り広げている。

 

 北上市の夏油高原スキー場では19日、台湾からの客が新雪での滑りを楽しんだ。同スキー場は昨季並みの約6千人の外国人客入り込みが目標。台湾―花巻間のチャーター便を使った商品も企画し、既に海外から4千人を超える宿泊予約がある。外国人に人気の非圧雪コースを昨季の4から9エリアに広げるほか、オーストラリアのスキー映像撮影チームを雇い、英語圏にも会員制交流サイトのフェイスブック(FB)などで発信する。

 

 八幡平市の安比高原スキー場を運営する岩手ホテルアンドリゾート(盛岡市)は22年冬季五輪の舞台の北京に昨年、営業事務所を開設。同国の旅行会社への営業に力を入れる。パウダースキーを楽しめるコースを1本増やし、外国人指導員も8人に倍増。畠山護支配人(49)は「温泉や食事と相乗効果を生む施設、イベントも整え、リゾート地ならではの楽しみを提供する」と意気込む。

 

 過去2季はシーズン初めの雪不足で客足が減ったが、16日に始動した雫石町の雫石スキー場は約20年ぶりにオープン時に全面滑走できた。隣接する雫石プリンスホテルは台湾人従業員2人を採用して受け入れ態勢を整え、12月~来年3月の外国人宿泊予約者数は前年同期比30%増(18日時点)と好調。最終的に外国人の割合を昨季の倍の20%程度まで引き上げる目標だ。

 

 

 

出典:岩手日報

http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20171220_4