山形・蔵王、知ってはいるけど… 外国人旅行者「行ってみたい」3割弱

山形・蔵王を知っている外国人のうち、行きたいと思っているのは3割弱―。日本政策投資銀行(DBJ)がアジアや欧米など12地域の海外旅行経験者を対象に実施した調査でこんな結果が出た。東北全体でも同様の傾向で北海道などと比べ低く、DBJ東北支店は「東北の外国人観光客を増やすには認知度向上に加え、訪問したいと思ってもらえる魅力発信が重要」と指摘している。

 

 調査は2018年6~7月にインターネットで行い、アジア8地域(韓国、中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、インドネシア)と、欧米豪4地域(イギリス、アメリカ、フランス、オーストラリア)の住民計6283人から回答を得た。このうち訪日経験者は2833人で、うち東北訪問経験者は343人だった。

 

 東北を知っている人のうち、訪問意欲があるのはアジア8地域で30.8%、欧米豪4地域で27.0%で、知っていれば3割程度が東北訪問を希望していることが分かった。一方で北海道を知っている人の訪問意欲はアジアで64.1%、欧米豪で44.1%に上り、大きく水をあけられた。主要都市別で山形・蔵王を知っている人のうち、訪問意欲があるのはアジアで24.6%、欧米豪で26.3%で3割に満たなかった。

 

 認知度については、アジア8地域の中で東北は10.5%、欧米豪4地域では2.9%にとどまった。北海道はアジアで60.4%、欧米豪で18.6%に上り、認知度についても東北と北海道で大きな差があった。主要都市別では山形・蔵王の認知度はアジアで9.1%、欧米豪は3.7%。また、日本旅行の際に満足した項目を聞いたところ、東北訪問経験者は伝統工芸品の制作や購入の満足度が高かった一方、交通アクセスや決済方法に関する満足度は低い傾向がうかがえた。

 

 災害に関する調査では、訪日旅行中に被災した場合に求めたい対応として「自国大使館や家族との連絡・連携手段の案内や提供」「人による英語・多言語による避難誘導」に対するニーズが高かった。

 

出典:山形新聞

http://yamagata-np.jp/news/201901/30/kj_2019013000627.php