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2017/04/07
ターキッシュエアラインズ(TK)は4月4日、都内で記者会見を開催し、2月1日付けで東京支社長に就任したメフメット・アカイ氏が、今後の日本市場での展開について語った。アカイ氏は「(トルコや欧州諸国での)テロ事件などにより欧州旅行の需要が減っているが、日本人を再び世界に送り出したい」と強調。昨年以降、成田/イスタンブール線の減便、関空/イスタンブール線の運航休止が続いたが、今後は「すぐにでも就航したい」という羽田線の開設を視野に入れながら、利用者数の回復をめざす考えを示した。  TKは2015年までは成田線を1日2便、関空線を1日1便で運航していたが、国内でテロやクーデター未遂などが相次いだことにより利用者が減少。成田線については段階的に便数を減らして現在は1日1便のみ運航し、関空線については今年1月末で運休している。  1日1便となった成田線は現在、ビジネスクラス28席、エコノミークラス261席のエアバスA330-300型機で運航。需要増を見込める夏休み期間などについてはビジネスクラス49席、エコノミークラス300席のボーイングB777-300ER型機に変更する。昨年の搭乗率は80%から85%程度、今年に入ってからは約85%で推移。日本発の利用者が6割を占める。  アカイ氏は会見で、今後の需要回復に向けた策の1つとして、羽田/イスタンブール線の新設に強い意欲を示した。「現在は交渉中だが、希望する時間帯のスロットさえ得られればすぐにでも就航したい」とのことで、成田と羽田から各1便を、できれば両方とも羽田から運航して首都圏からの便を1日2便に戻すとともに、欧州への業務渡航者などを取り込みたいという。  また、政府が2020年の年間訪日外国人旅行者数として4000万人の目標を掲げていることについて言及した上で、「(欧州を中心に広く路線を拡大している)我々のような会社が必要になるはず。海外旅行と訪日旅行の両方が成長するように努めたい」とアピール。国土交通省が計画する羽田の国際線発着枠の拡大に期待を示した。そのほか、関空線についても「需要が落ちてはいるが、2年から3年以内には再開したい」と語った。 ▽イスタンブール空港は警備強化、「落ち着きと賑わい」再び 安全面については「良い旅のためには機内と空港の安全を確保する必要がある」と述べた上で、昨年6月に国際線到着ロビー付近で自爆テロ事件が起きたイスタンブールのアタテュルク国際空港が、空港の入口と出発ロビーの2ヶ所でセキュリティチェックを実施して、警備を強化していることを説明。「ヨーロッパの多くの国の空港よりも安全と考えている」と主張した。  サービスについては、同社広報担当の谷本美和氏がプレゼンテーションを実施し、120ヶ国・297都市にまで拡大した同社の路線網や、スカイトラックスの「ワールド・エアライン・アワード」の欧州部門を6年連続で受賞していることなどを説明。アタテュルク国際空港については、「国際線ターミナルは落ち着きと賑わいを取り戻している。日本発着便もすべて通常通り運航している」と伝えた。 終了後にはギリシャ、クロアチア、スロベニア、アルバニアなど、TKが就航するバルカン諸国のセラーと、日本の旅行会社のバイヤーによる商談会「バルカンワークショップ」を開催。来賓の1人として挨拶した日本旅行業協会(JATA)の飯田祐二氏は「バルカン半島諸国はまだまだ開発の余地があるエリア。日本からの直行便がない国ばかりなので、旅行会社はTKを活用して儲かる商品を作っていただきたい」と呼びかけた。 出典:トラベルビジョン http://www.travelvision.jp/news-jpn/detail.php?id=77166