カテゴリ:LCC



2015/10/16
訪日外国人が速いペースで増加し、2000万人の実現も視野に入る中、地方空港の役割に注目が集まっている。 菅官房長官は先ごろ、記者会見で「観光客を(地方に)誘導する政策は大事」として、地方空港の使用料引き下げを含む支援策を検討していることを表明した。...
2015/04/03
中部国際空港は3月31日、2015年度から2019年度の中期経営戦略を発表した。5年間を「飛躍的な成長を実現させるための『第2の開港期』」と位置づけ、「航空ネットワークの拡大」「施設機能・サービスの向上」「商業事業の拡大」「地域連携・環境経営の推進」「経営基盤の強化」「安全・安心の確保」の6つの重点施策に取り組んでいく。19年度の業績目標として旅客数1500万人を掲げた。  3月31日の会見で、中部国際空港代表取締役副社長の各務正人氏は、1500万人を「高い目標」であるとし、既存便の需要の積み上げのみでは達成は難しいと説明。中部を拠点化する新たな航空会社を誘致し、国内外へのネットワークを拡充していく考えを示した。さらに中部の拠点化により、訪日外国人の際内乗継の取り込みもはかる。  1500万人のうち、国際線は800万人、国内線は700万人。国際線のうち訪日外国人は400万人を目標にした。各務氏によると、中部地域では国が掲げる2020年の訪日外客2000万人のうち、10%に当たる200万人を地域目標としている。19年度の目標は地域目標を踏まえ、往復の航空旅客数として400万人に設定したという。このほか、発着回数は13万回、売上高は700億円、負債残高は3000億円未満をめざす。  中期計画初年度に当たる2015年は、旅客数を1010万人以上に設定。国際線は450万人以上、国内線は560万人以上を目標とした。なお、2014年度の旅客数についてはスカイマーク(BC)の破綻やエアアジアX(D7)の運休など「アクシデントがあった」ため、当初目標の1010万人は下回るとともに「1000万人には届かない見込み」だという。 ▽航空会社の拠点化めざす-LCC誘致積極化  中期経営戦略では、中部を起点とした利便性の高いネットワークの構築をめざす。航空会社のニーズを踏まえ、運航コストの提言や、地域や旅行業界と一体となった需要喚起策にも取り組んでいくとした。  路線については特に北米、欧州線の充実をはかりたい考えで、以遠権のあるアジアの航空会社などにアプローチしているところ。各務氏によると、3月にはタイ国際航空(TG)本社にエアポートセールスをおこない、ロサンゼルス線就航などの提案をおこなったという。  加えて、「訪日旅行のゲートウェイ空港」をめざしたLCCネットワークの構築もはかるとともに、LCCを含む航空会社の中部の拠点化についても取り組んでいく。以前中部の拠点化を表明するも撤退し、現在再就航に向けて活動中のエアアジア・ジャパンについては、運航再開に向けたサポートをおこなっているとした。また、現在中断している新ターミナルの建設については、2019年度までの実現については明言は避けたが、需要動向を見ながら「時期を逃さず着手できるよう」検討を継続していくとした。  さらに、LCCの拠点化や訪日外国人の増加を見込み、施設機能やサービスの向上にも取り組んでいく。例えば、中部は今まで日本人客の利用が多く、空港にとどまらず地上交通機関をすぐ利用するケースが多かったことから、到着ロビーはシンプルだった。しかし、訪日外客の需要増を踏まえ、観光案内などのサービスを強化していくという。  また、3月31日には訪日外国人向け観光ナビゲーションアプリ「NAVIGATE SHORYUDO」の提供を開始。積極的な活動を呼びかけていく。  このほか、中部地域で訪日誘客を取り組む「昇龍道」プロジェクトをはじめ、地域連携の深化もはかる。4月1日付の組織改編では経営企画部内に「地域・環境グループ」を新設し、窓口を一本化した。15年は昇龍道プロジェクトのターゲット国・地域に対し、重点的に航空会社へのセールス活動や誘客に取り組んでいく考えだ。 出典:トラベルビジョン http://www.travelvision.jp/news-jpn/detail.php?id=66572
2015/03/27
成田国際空港会社(NAA)は26日、平成27年夏ダイヤ(3月29日~10月24日)の総発着回数が、前年夏ダイヤより104回多い週4322回になったと発表した。昭和53年の開港以来、夏・冬両ダイヤを通じて最高という。格安航空会社(LCC)を中心に、国際線と国内線で新規就航や増便があったのが主な理由だ。同社が夏ダイヤのうち航空各社の標準的なデータを得やすい4月12~25日をもとに独自にまとめた。  国際線の発着回数は、前年夏ダイヤより54回多い週3374回。旅客便に限ると、足元の訪日外国人客数の急激な増加などを背景に52回多い2908回となった。国内線の発着回数は、前年夏ダイヤより50回多い週948回と、開港以来最高。LCCのピーチ・アビエーションが3月29日に札幌線や福岡線に新規就航することなどが寄与した。  NAAは4月8日、LCC専用の「第3旅客ターミナル」の運用を開始し、国内外の5社が使用する。同社がまとめた夏ダイヤの発着回数によると、第3旅客ターミナルへの就航航空会社では国際線が週144回、国内線が週562回で計週706回となった。 出展:産経ニュース http://www.sankei.com/economy/news/150326/ecn1503260045-n1.html
2015/03/13
九州新幹線鹿児島ルート(博多-鹿児島中央)は12日、平成23年3月の全線開業から丸4年を迎えた。10日に開業40周年を迎えた山陽新幹線とともに西日本を貫く重要な交通インフラだが、今後の人口減少社会を見据えれば、旅行客取り込みが乗客維持の鍵を握る。JR九州は、かつてライバル視された格安航空会社(LCC)との連携で、海外をはじめ旅行客の取り込みを目指す。  JR九州によると、九州新幹線のうち、博多-熊本間の平成26年4月~27年1月の1日平均乗車人数は、2万6200人に達している。開業景気に沸いた23年度(2万4700人)を6%上回っており、ビジネスや観光など生活の足として、新幹線が定着したことがみてとれる。  山陽新幹線もJR西日本が発足した昭和62年度当時の乗車人数を100とした場合、平成25年度は124に増えた。  ただ、東京-名古屋-大阪という3大都市圏を結び、ビジネス客が主体の東海道新幹線に比べ、山陽新幹線や九州新幹線は、旅行客の比率が高いといわれる。「固定客」といえるビジネス客と比較すれば、旅行客は、行き先のブームなどがあり、移り気だ。  この旅行客層をターゲットに平成24年、新幹線のライバルが参入した。  「最安数千円」などとうたったLCCが、関西国際空港を中心に、各地に就航し、この年は「LCC元年」と呼ばれた。LCCは、既存の航空会社に比べて観光客の利用者が多く、「新幹線の乗客を奪われる」と心配する声も上がった。  実際、24年にピーチ・アビエーションとジェットスタージャパンが相次いで就航した関空-福岡空港線は、25年度の輸送人数が前年度比8割増を記録した。  ただ、JR西幹部は「LCCが使う機体は180人前後しか乗れず、新幹線の旅客を奪われるほどのボリュームはなかった」と分析する。  むしろJR側は、LCCの乗客を、新幹線に取り込もうと図る。  LCC普及に伴い、国内の各空港に、アジアを中心に大勢の観光客が来るようになった。JR九州は今年から、この観光客を新幹線に誘導しようと、LCC「香港エクスプレス」の日本に向かう機内で、フリー切符「JR九州レールパス」の販売を始めた。  新幹線を含め九州内のJR線が乗り放題となる切符で、平成26年度の販売枚数は、前年度比6割増の16万枚以上に達する見込みだ。LCC機内で販売し、九州内の空港だけでなく、関空などに到着した外国人観光客も九州に呼び込む。  JR九州はレールパスの販売を、他のLCCにも拡大する方針だ。JR九州の青柳俊彦社長は「外国人旅客は日本人と旅行のピークが異なり、閑散期に乗ってもらえる大切なお客さま。これを増やすためにLCCは欠かせない」と語る。  「LCC+新幹線」は海外からの旅行客だけでなく、国内の旅行客向けにもある。  大阪方面からピーチに乗って福岡を訪れ、その後、九州新幹線で鹿児島に移動し、再びピーチの鹿児島-関空便で帰る-。旅行雑誌にはこんな回遊コースも紹介される。  かつて新幹線の競争相手とみられたLCCだが、共存・共栄する道が見え始めた。 出展:産経ニュース http://www.sankei.com/region/news/150313/rgn1503130056-n1.html