国(エリア)別インバウンドプロモーション


 

中国/China



■基本データ

総人口:13億9,538万(2018年)

都市人口(上位):重慶2,884万/上海2,301万/北京1,961万/成都1,404万/天津1,293万

共通語:中国語(「簡体字」で記す「普通話」が共通語となっている。)

祝祭日:春節(1月下旬~2月上旬)/労働節(5月上旬)/国慶節(10月上旬)

学校休暇:夏季(7月中旬~8月下旬)/冬季(1月中旬~2月下旬)

1人当たりのGDP:9,608ドル(2018年)

経済成長率:6.6%(2018年)

 

※JNTO訪日旅行データハンドブック2019から抜粋。 


■訪日旅行関連データ

外国旅行者数:1億6,199万(2018年)

訪日旅行者数:838万(2018年)

海外旅行人気国(上位5ヶ国):①香港/②タイ/③マカオ/④日本/⑤韓国

訪日旅行の目的:観光88.6%/商用4.4%/その他7.0%

訪日平均滞在日数:6.0日

訪日回数(観光):1回目59.1%/2回目16.2%/3回目以上24.7%

訪日旅行形態(観光):個人63.8%/団体36.2%

訪日旅行予約方法:ウェブサイト64.1%/店頭33.2%/電話その他2.6%

訪日旅行手配時期:1~2ヵ月前55%/1~4週間前27%/その他18%

訪日中の1人当たりの支出額:平均22.5万円

免税購入手続き率:yes71.1%/no28.9%

 

※JNTO訪日旅行データハンドブック2019から抜粋。

 


 中国向けのインバウンドプロモーションを考える上でおさえるべきポイントは、世界のスタンダードとは異なり中国発の大手企業が運営する媒体が大きなシェアを獲得しているということです。時にBATと称されるBaidu(百度)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊)の3大企業関連サービスが大きな影響力をもっています。3大企業は検索エンジン、ECサイト、SNSというそれぞれ異なるサービスを主力事業として成長し、今では中国の人々にとって欠かせない様々なサービスを展開しています。この3大企業に加えて、口コミサイト大衆点評を運営する美団点評やライブ動画配信で急成長するYY(歓衆時代)、OTA最大手のCtripなど様々なプレイヤーを交えて競い合っており、巨大且つ変化が激しいマーケットです。マーケットが巨大であることは日本としてもメリットがありますが、競争や変化が激しい為、中国向けにインバウンドプロモーションを行う場合は中国マーケットに精通した中国にコネクションを持っているパートナーや代理店の協力を仰ぐことが必須です。

■検索エンジン

国内NO.1検索エンジンはGoogleではなく「百度」で、それを追随する検索として、「搜狗搜索」や「360捜索」などがあります。このように他国とは異なる中国発の検索エンジンがシェアをもっている為、デジタルプロモーションを行う際は中国独自の対策が必要です。


■SNS・口コミサイト

WEIBO、WechatなどのSNSや小紅書(RED)、大衆点評、馬蜂窩など中国発の口コミサイトが中国国内では圧倒的に強く、世界標準とは異なる。媒体個別に攻略するか、中国人インフルエンサーを活用するかなど検討する必要あり。



■OTA(オンライントラベルエージェント)

中国最大級のOTAであるCtrip、アリババグループの強みを最大限に活かして成長するFliggy、美団点評が運営し急成長するホテル予約サイトなど、中国独自のOTAが市場の多くを獲得している。


■動画視聴(共有)サイト

百度、テンセント、アリババが出資する大手動画視聴サイトや若年層を中心に急成長する動画視聴サイトなど、動画メディアも中国独自媒体が大きなシェアをもっている。



■ライブ配信・ショート動画配信

数年前から急激にユーザーを増やしているライブ動画やショート動画を配信するサービスも中国独自のプラットフォームが主流。KOLのライブコマースなど中国マーケティングに欠かせないツールとなっている。

 


■ECサイト

アリババグループのTMALL(天猫)を筆頭にJD.com(京東商城)、拼多多(pinduoduo)などが追従する構図となっている。大手ECは越境ECサイトもある為日本製品の販売チャネルとして活用可能。ただし、中国EC市場に精通したパートナーを連携することは必須。